Aquamacs 立ち上げても init.el が読み込まれないんですが
Aquamacs っていうのは Emacs の親戚
Aquamacs: Emacs for Mac OS X というのは、macOS 向けの Emacs です。ほぼ Emacs と思って大丈夫。違うのは牛の顔がちょっとかわいいかもしれない(Aquamacs)か、全然可愛くない(Emacs)かぐらいです。
Emacs を使っているとどうしても自分用にカスタマイズをしたいと思うわけで、そうなると ~/.emacs
や ~/.emacs.d/init.el
などに設定を書き込むことになると思います。私は後者の init.el
に設定を書く派(?)です。
それはさておき、この Aquamacs が Emacs の親戚ということで、勝手に Emacs 用設定ファイルを読み込んでくれるものと思い込んでいたのですがどうも違うようです。
Q1. Aquamacs はどの設定ファイルを読み込むのか
本家 EmacsWiki: Init File で調べてみたところ、
- GnuEmacs (注: この記事で言うところの Emacs ) では、初期設定ファイルは
~/.emacs
,~/.emacs.el
,~/.emacs.d/init.el
のいずれかになります。この3つのファイル名のうちどれを選んでも構いません。~/
というのはホームディレクトリを差します。 - AquamacsEmacs (注: この記事で言うところの Aquamacs ) では、初期設定ファイルは
~/.emacs
もしくは~/Library/Preferences/Aquamacs Emacs/Preferences.el
となります。
とあります。
ここまでくると、「~/.emacs
だけに設定を書いておけばよいのでは…?」という気持ちになります。おそらく~/.emacs
をもともと使っている方ならそれでうまく読み込まれると思います。
しかし私は init.el
を使っているのでそうはいかないようです。
Q2. じゃあ init.el 派はどうしたらいいのか
上の設定ファイルの説明には、
ファイル名はどれを選んでも構いません
と書いてありますが、実はここに罠があって、
設定ファイルはこの順に探され、一番最初に見つかったもののみ読み込まれる
のです…。つまり何が起きるかというと、
もし Aquamacs 用に ~/.emacs
を書くと、Emacs では ~/.emacs.d/init.el
は読み込まれない
ということです。
というわけで、Aquamacs の民は ~/Library/Preferences/Aquamacs\ Emacs/Preferences.el
に設定を書けばよいということになります。
気をつけるべきこと
晴れて設定ファイルは Preferences.el に書けばよいということがわかりました。しかしそのとき、似たような名前に騙されないようにしてください。
$ pwd ~/Library/Preferences/Aquamacs Emacs $ ls Packages 'Recent Files.el' customizations.el minibuffer-history.el Preferences.el auto-save-list frame-positions.el places.el
編集していいのは Preferences.el だけです。
なんか customizations.el っていうのがありますね。つい編集したくなってしまいますが、このファイルは Aquamacs で Options メニューからオプションを選択したときに自動的に書きかわるファイルです。ご注意を。